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2022.06.28

2拠点生活のリアル(前編)

当社取締役の北村は、2013年より現在まで2拠点生活(東京と十勝)を続けています。

本記事では、北村の2拠点生活のきっかけやその生活で得たこと・2拠点生活のメリットデメリット等、北村の手記により、2拠点生活の裏側を赤裸々にご紹介させて頂きます。

題して「2拠点生活のリアル」!
2回にわけてお届けさせて頂きます。まずは前編をお楽しみください。

 

ビジネスパートナーのご懐妊から始まった私の2拠点生活

私のライフスタイルが大きく変わったのは2004年、37歳の時。 正確に言えば、その2年ほど前から始めたプロジェクト管理のため「仕方なく」地元・北海道にUターンしたのです。今思い出しても、当時は本当に大変な思いをしましたが(苦笑)、この話はまた後日ゆっくりと! 

さて、今日は2拠点生活のお話です。 Uターン後、2007年に食と地域マーケティングの会社を立ち上げ、当初から事務所は十勝と東京の2拠点でした。東京の事務所はビジネスパートナーに任せ、私は月に1回出張ベースで北海道と東京を行き来していました。5年がたったある日、大切なビジネスパートナーがご懐妊!とても喜ばしい事ですが、小さな会社にとって産休育休は一大事!翌2013年に、私は東京に住居を借りることを決め、2拠点生活がスタートすることとなりました。  

今でこそ2拠点生活の方は増えましたが、2013年当時は周囲でまだ2人だけ。雑誌の特集になるほどレアケース。そんな中、先を行き過ぎている同世代の友人が(笑)、メイン拠点を持たない多拠点生活を既に始めていました(本当にスゴイ!) 

 

2拠点はStep by Step

さぁ、2拠点生活を決めたもののどうしよう… 家財道具もUターン時に処分してしまい、手元には一切ありません。色々考えた末、初期費用がほとんどかからず、当時サービスが始まったばかりの「シェアハウス」への入居を決意。

前述の先を行き過ぎている友人にも相談したところ、「貴ちゃん、これからシェアハウスは増える。入居するなら募集が始まる新しいところがいい、コミュニティはスタートが肝心!途中から入るなんて、そもそも46歳にはキツイでしょ」と先制パンチw しかしこのアドバイスが後に、私の人生を大きく変える出会いへとつながっていくのです。

 

最高齢入居者(笑)46歳、シェアハウスで72人と一緒に住む

当時話題のシェアハウスと言えば原宿の「The Share」。ここには友人が3人入居していました。スタイリッシュでカッコイイけれど、先の友人のアドバイスを借りれば、既に出来上がっているコミュニティに入るのはハードルが高い事、知り合いがいるとそこに頼ってしまうであろうこと、そして私の予算をオーバーしていたことの3つの理由から、同じ系列で駒沢に新しくできる「シェアプレイス駒沢」に入居を決めました。 72人が入居するシェアハウス、当時46歳の私は入居者の中で最高齢!一番若い人は10代という中で、背に腹は代えられぬ不安いっぱいの生活がスタートしました。

ステージ変化に重要な「仲間づくり」

このシェアハウスにはコミュニケーションを生み出すための仕掛けがありました。 私が入居したのは食いしん坊が集まる「FOOD」をコンセプトとしたフロア。部屋は個室ですが、キッチンやリビングは20名ほどでシェア。キッチンに行けば、誰かと会い、必然的に話をすることになります。最初は挨拶くらいですが、一緒にご飯を食べると仲良くなっていく…。でも当初、毎日ご飯を作っているのは私と数人。若い皆の食生活は思った以上にレンチン食やお弁当で(笑)驚きました。

徐々に、作ったみそ汁を一緒に食べたり、サラダを一緒に作ったり、おかずの作り方を聞かれたりしていくうちに、週末はみんなとご飯を作ることが楽しみになりました。 

新しい場所に身を置くとき重要なのは「仲間づくり」。これは「ふるさとみつけ塾」のコンセプトの1つでもありますが、ここでリアルに体験して痛感したことでもあります。

 

コンフォートゾーンを越えて

最初は長くても1年くらい…と思っていたシェアハウスですが、20歳以上も年の離れたみんなと一緒に結局4年もの月日を過ごしました。その理由は彼らが与えてくれた「新鮮な気づきと発見」「純粋な友人関係の構築」にありました。

当時の私は固定観念が強く、「〇〇ねばなない」や「こうあるべき」という意識にとらわれていました。しかし若い彼らの軽やかさ、この時期特有のライフスタイル変化の速さ(たくさんの子たちがカップルになり、結婚し、パパママになりました)、一緒に色んなことを疑似体験させてもらうことで、私の考え方、知識の幅が広がりました。 

年齢を経るとどうしても、自分が楽な場所に収まりがちですが、そこでは成長が鈍化します。新しい環境、全く異質な世界に飛び込んだからこそ、私の意識は刺激を受けリフレッシュされ、コンフォートゾーンを超えることができました。そしてそのことによる成長という快感を知ったからこそ、私は今も仕事に対する意欲がずっと高いままなのだと思います。

意図的にこのような場を作るのはとても難しいと思われがちですが、「新しい趣味や学びの場に挑戦する」「暮らすように過ごす旅の体験をする」「新しい友人をつくる」という小さな変化でも十二分に恩恵を得られます。 シェアハウスでの時間があったからこそ、私の2拠点生活は、有意義なものになったと思っています。 

さて、後編では2拠点生活に実際にかかる経費や、心理的・体力的な変化など、2拠点のメリットデメリットをお伝えしたいと思います。お楽しみに  

 

Dialogue for everyone(株) 

取締役 北村貴

 

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