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2020.12.16

モチベーションを持って働いている人って何割くらい?

皆さんは何のために働いていますか?

生活のため、自己実現のため、成長するため、社会貢献のため…

様々な理由があると思いますし、答えは1つだけではないですよね。

世論調査や人材コンサルティングを手掛ける米ギャラップが世界各国の企業を対象に実施した従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査によると、
日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかないそうです。

これは米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位クラスとのこと。

企業内に諸問題を生む「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%、「やる気のない社員」は70%に達しているそうです。

経済が右肩上がりに伸びていた時代には、休日出勤も厭わずに一生懸命働けば、給与が上がり、昇進し、将来の保障が得られましたが、グローバル化し、複雑性の増した社会となり、環境は一変しました。
特にミレニアル世代(1981年以降に生まれ、2000年以降に成人を迎えた世代のこと)の若者は、お金や出世ではなく、自分の成長や、達成感や自己実現、周りからの承認に非常に重きを置いている傾向が出ています。

これは日本のみならず、世界的な傾向で、米デューク大学のダン・アリエリー教授がイスラエルで行った実験によると、

成果に対する報酬として「現金(約3,000円)」「ピザ」「上司からの褒め言葉」のいずれかを提示したところ、
最もモチベーション(労働生産性)が向上したのはなんと「ピザ」(生産性が6.7%向上)だったそうで、次いで「褒め言葉」(同6.6%)となったそうです。
一方、「現金」は4.9%しか上がらず、2日目以降には逆に低下するという結果となりました。

「ピザ」が高かった理由は、単におなかがすいていたからではなく、「家族と一緒に食べるため」だそう。
会社(上司)からだけではなく、自分の大切な人からも仕事の頑張りを認めてもらう機会となり、モチベーションが高まったと考えられます。

また、世界中から優秀な若手人材が集まり、激しい人材獲得競争が繰り広げられるシリコンバレーでは、
高いコストをかけて新規採用を行うのではなく、既存従業員に継続して働いてもらうために「承認欲求」を満たすことでエンゲージメントを高める取り組みが注目され始めているようです。

例えば、どんなに突飛なアイディアでも、否定することなく「それ面白そう!」「きっとできるよ!」「一緒にやってみよう!」とオープンマインドで受け入れるカルチャーや、人事制度として、一定数のポイントを社員に付与し、そのポイントを同僚やお世話になっている人へ感謝のメッセージを添えてプレゼントできる「サンクスポイント」というシステムを導入している企業もあります。

もちろん、こういったことだけでモチベーションを高められるわけではないとは思いますが、

自分の成長や、達成感や自己実現、周りからの承認に重きを置いている、ミレニアル世代の方にはこういったシステムは嬉しいですよね。

新卒社員で入社したころは、「一生懸命働いて、昇格して、お給料をたくさんもらって、リッチな生活をするぞ!」と意気込んでいても、

例えば結婚や出産を機に「お給料はそこそこで良いから、残業が少なくて、家族との時間が確保できるような仕事がいいな」と思うようになったり、

「自分のためではなく、他の人のためになる仕事をしたいな」と思うようになったり、

ライフスタイルや価値観の変化により、働くためのモチベーションも変わりますよね。

これまでは60歳で定年退職し、その後はゆっくりする生活を過ごすのが典型的な老後の過ごし方でしたが、

これからは60歳以降も働き続けることが有力なオプションとなる時代。

ふとした時に「自分はモチベーションをもって働いているかな?」「何のために働いているんだろう?」と考えてみるのはいかがでしょうか?

出所:Dan Ariely(2016), “Payoff: The Hidden Logic That Shapes Our Motivations
日本経済新聞

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